ずいぶん、久しぶりに三日連続でホビーというか私の趣味のお話でございます。
政治ネタが無くなったとか新聞に対する文句が無くなったとか、そんなんじゃないんですけど、私はオリジナルと並行して二次創作をやっているわけで、最近、ハルヒ関連の
ハルヒスレSSまとめ Wiki*とか
涼宮ハルヒのSS in VIP@Wikiとか見てましたら、なぁんとなく2007年6月1日に発売予定だった『涼宮ハルヒの驚愕』が今年も正直、リリースされそうにない理由が見えた気がしたんですよね。もちろん気のせいかもしれませんけど、よく噂されている①95%出来上がっているんだけど最後の詰めができていない②角川が出し渋っている③角川と谷川流先生の間で何かあった④谷川先生の執筆意欲が失せた、などなど言われていまして、でも私的には実はこの内、3つは理由じゃない気がしてきています。
①に関して言えばもう誰も信じないでしょう。残りの5%で三年も唸っているなんて誰も思いません。執筆趣味の人間であればよくわかると思うのですが、クライマックスシーンからエピローグは一番力が入るんです。ここでやる気が失せる人はまずいません。もしいるとしたら
クライマックスシーンを考えていなかった以外の理由は存在しないことでしょう。だとしたら本末転倒です。投稿始めの素人じゃなくてプロなんだから。話の構成を組み立てるのは基礎中の基礎です。それを疎かにするプロなんて聞いたことありません。ましてや週刊連載やってるんじゃなくて、長編の後編なんだから考えていないなんてあり得ないでしょう。
②は、なんとも説明ができません。出し渋っている理由が主要キャラの誰かが死んでしまうから、とか、シリーズが終わってしまうから、とかもちょっと考えられません。まず主要キャラを退場させるのは相当勇気が要ります。なぜなら『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズはスニーカー大賞2003年以来ですので主要キャラとは5年以上の付き合いです。しかもみんな(変な肩書はあるけど)現代の高校生という設定。生死をテーマにしようとするならもっと現実離れした場所でないといけないでしょう。シリーズが終わると言ったって、涼宮ハルヒシリーズはもうすでに半分ビジュアルキャラクター化して小説よりもキャラの方が売れているところがあり、シリーズが終わってもさほど商売に影響するとは思えないです。
私は③を一番有力視していたんですけど、でしたら3年も谷川先生が角川に居るはずもなく、とっくにどこかに移籍していてもおかしくないわけで、これも無理があります。
そして④でございますが――
『やる気が無くなった』とかじゃなければ、これが一番しっくりくる可能性が出てきたんじゃないかと。
というのも私自身で経験があって、実のところ、
自分のオリジナルを誰かに二次創作してもらった時というのは、初めて見たときはとっても嬉しいんですけど、ちょっと時間が経つだけで
言い知れぬプレッシャーになるのです。
たとえば私のオリジナルを二次創作してもらったモノとしては、イラストとして、
五條さやか先生作
五條さやか先生作
砕葉さん作
プラス2点あるんですけど、もう二つはラノベキャラの方なので今回は本館看板娘の方の紹介ということで、というわけなんですが、まあイラストは正直プレッシャーになりません。イラストは個性の象徴でありそこに上下は存在しないと思っていますから。
でも、3点とも私より巧いけど。まあ仕方ない話で、五條さやか先生は本職の方ですし、砕葉さんも専門にやっておられる方ですから。
ただ、オリジナルラノベの二次創作はマジでプレッシャーになります。嬉しいことは嬉しいんですよ。それはもう天に昇る気持ちなくらい。
でもですね。
原作者として二次創作に負けるわけにはいかないんです、というと大袈裟になるかもしれませんが、それに近いものがあって、二次創作以上のストーリーを考えなくちゃならない使命感見たいなものが芽生えるのです。
これはもう、5年ほど前になりますけどネットの友人に作っていただいたお話で、
Fusion Magic外伝というものがありまして、これを読ませていただたときに、まず思ったのは当然嬉しいという気持ち、そして次に湧いた気持ちが「このお話に出てきた武器よりも強い武器を作んなきゃいけない」でした。
なぜなら、少し設定を言いますと本館オリジナルラノベ
Fusion Magicに登場するヒロインの一人は超天才発明家ということになっており、二次創作で登場したキャラクターは当然、このヒロインよりも劣っていないといけないわけで、となるとそのキャラクターが作り出した武器よりも強い武器を出す必要性が生じるわけでございます。じゃないと世界の設定が狂ってしまいますから。なぜなら、こっちが『主幹』ですからね。
その結果、生まれた話が
こちら。
というわけで、私はいいですよ。所詮、素人でオリジナルを二次創作していただけるなんて僥倖はそうそうない、というかほとんどないですからプレッシャーも弱いものです。
ですが、本職作家となるとどうでしょう。
二次創作は文字通り、作家の執筆ペースをはるかに上回るペースの数ででネットを通じて発表されていくわけで、もちろん原作者も見たことない、なんてことは今の時代、言えないでしょうから、その中に自分が考えていた話がいくつも数多く氾濫していたらどう思うでしょうか。
ないとは言い切れないのは、二次創作をする大半は当然、その物語のファンなわけで、「この先生ならこうしそうだ」とか考えて製作する人も少なくないでしょうし、結果、それ以上の展開を作り出さなくちゃいけないわけで、そのプレッシャーを想像するに、これは桁外れのものがあることでしょう。
ど素人の私だってオリジナルを二次創作してもらったときに感じたのですから、プロならなおさらかと思います。
『涼宮ハルヒの驚愕』がリリースされる可能性があるとすれば、私は(新作が含まれていましたので)アニメ終了後と踏んでいたのですが、残念ながら、そこはスルーされました。
もうひとつの可能性は来春の劇場化に併せて、でしょうけどはたしてどうなるでしょうか。
リリースされなかったときは、いったい、どのタイミングで発行するのかがまったく想像できません。
その昔、『ロストユニバース』という神坂一先生の作品が3巻目をリリース後、3年後のアニメ化まで4巻が出なかったことがあったんですけど、はたして谷川流先生はどうされるつもりなのやら。
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