いちおー私のブログには勝手に、ですけど植草一秀氏のブログのリンクを張らせてもらってるので、さすがに今日のこの話題には触れないわけにもいかず、
<植草被告>女子高生に痴漢の実刑確定へ 最高裁が上告棄却と、言う訳で実刑が確定したそうです。
記事はどれもこれもえらい短かったのと、判決文全文と裁判を傍聴したわけではないので憶測でしか語れなくなるんだけど、私は基本的に『痴漢』という犯罪については、植草氏のみの場合のみならず、ほとんどの場合は『冤罪』だと思っています。
まず現行犯以外で捕まえるすべがないもの、すなわち現場で警官に取り押さえられない限り、立証する術がない。
ということは、単に「やったやらない」の言い争いになるだけで、これでどうやって断定できるというのか。同じく現行犯でないと捕まえにくいと言われるスリではあるがスリは物証を持っているので案外なんとかなるものなんじゃないか、とか思う。
という訳で、植草氏の件については真実を知っているのは、実は本人だけで、被害者ですら本当に、相手が誰か特定できないのが『痴漢』という犯罪なのである。
で、どうも報道は酒乱だの被害者女性に密着していただの書いているのだが、二つだけとっても解せない謎が残っていて、仮に本当に痴漢を働いて逮捕されたとしても、植草氏が痴漢で逮捕されたのは2006年9月の話である。で、保釈されたのはなんと2007年1月。
おいおい痴漢という罪は4ヶ月も拘留されなきゃならんほどの重罪なのかい? しかも保釈金が600万て。
私はそこまで犯罪に詳しくはないんだけど、痴漢で4ヶ月拘留、保釈金600万というのがどうも信じられない。なぜなら風俗行っても600万なんて店は無いし、ぼったくりバーでもそこまで要らないことだろう。ちなみに拘留された事実は存在しているのである。
とまあ、このように見ると、実際、本当に痴漢したとしても、いくらなんでも拘留期間が長過ぎるし保釈金の額も尋常じゃない。『やったやらない』のいざこざにしてはあまりに突出し過ぎている。ちなみに本人は政治が裏で糸を引いている、と言っていたが、拘留期間と保釈金の額を鑑みれば、あながちあり得ない話じゃないのかと思ってしまう。
ではどっちが真実なのか?
私は政治的背景については語るつもりはない。なぜならそのような世界にまだ首を突っ込んだことはないし、できれば突っ込みたくないから、この1点で考えてみる。
有罪なのか冤罪なのか。
ここで最初の話に戻るんだけど、私は基本、痴漢という犯罪については冤罪だと思っている。
誤解しないでほしいのは痴漢という犯罪は存在しているだろうけど、犯人に仕立てられた人については冤罪だと思っているということだ。
少し触れたけど、現行犯じゃない限り立証できるわけがない犯罪で、ましてや(なんか昔のアメリカ軍司令みたいな言い回しだけど)保釈金を600万も払える人間なら痴漢なんかしないで風俗に行くだろう。はるかに安くつくんだし、痴漢以上のことをやれるわけだから。
事実関係は知らない。
植草氏の言っていることが正しいのか被害者の言っていることが正しいのかも分からない。
しかし私的観点に立てば、おそらくこれは冤罪の匂いがする。あまりに拘留期間と保釈金が不自然過ぎる、この一点でどうも別件逮捕のような感じがしてならない。
本人曰くの政治的背景があるかどうかなんて解らない。そもそも植草氏に、そこまで世論に影響を与えることができる力があるのかどうかは、はっきり言って疑問を感じるからだ。一個人の力なんてそんなに大きくない。もし『ある』なんて政治側が思っているとしたらそれは買被りだし、本人が思っているとしたら思い上がりだ。
『力』とは一個人で為すのではなく、結集して大きなうねりとならないと発揮されることはないのである。
さて、今日、この話を完全B層の女性としてみた。
案の定、報道を信じきって表層だけ見てすべてを見ようとしていない。女性だから痴漢という犯罪について嫌悪を感じるのは仕方ないとしても、拘留期間の長さと保釈金の額の多さに疑問を持たないのか、とか思うのだが言っても通じないだろうから言わなかった。
なぜ通じないかと言えば、答えは簡単。
集団心理に流されてしまっているし、今、自分の思っていることは刷り込まれた現実であることに気づいていないからである。
自分は家の金を使い込んでいるというのに、そっちの方が痴漢よりもよっぽど悪どいことだと思うのだが、それすら分かっていないのだから手の施しようがない。
B層はどうしようもない、という深刻さを改めて思い知らされた次第である。
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