私が尊敬して止まない漫画家の一人に高橋留美子大先生がいらっしゃいまして、現在、週刊少年サンデーにて『境界のRINNE』を大好評連載中でございます。
今月16日には単行本1巻、2巻が同時発売ということなので現在購入予定で検討中。
と言っても、るーみっくわーるどならオールオッケーというわけでもなく、このブログでも何度か書きましたが、主人公に対する恋敵とヒロインに対する恋敵の取り扱いについては、その落差があまりに大きいので、その部分だけは到底容認することはできません。
というか、私自身、物語における恋敵という存在には否定的で、ピエロ役に徹してくれるならともかく、当てつけ役として主人公なりヒロインなりを深く傷つけることがどうも嫌なんですよね。
んで、るーみっくわーるどで一番嫌悪感を感じるのが主人公に対する恋敵が登場する展開で、ヒロインは恋敵の気持ちに気づいていながら「その気がなければ構わないだろう」というスタンスで、必要以上に主人公に当てつける姿が本当に嫌でした。特に『らんま1/2』は顕著でしたので、マジで主人公は鞍替えした方がいい、と思いましたよ。でも主人公はとっても一途でヒロイン以外の女なんぞ眼中にないようでした。
普通あり得ないって。
が、しかし。
今回の『境界のRINNE』は趣が違っていて、今のところ、主人公>恋敵の扱いになっており、しかも恋敵が、『うる星やつら』、『めぞん一刻』、『らんま1/2』、『犬夜叉』ではあり得なかったほど主人公に気を使っている姿に感動すら覚えます。
いやほんと、これまでのるーみっくわーるどではあり得なかった展開なんですよ。
恋敵は自己主張が激しい奴ばっかりで、主人公を足蹴にしてやがりましたし、主人公の気持ちをおもんかぶることなんて蟻の触角の先もありませんでしたから。
ところが『境界のRINNNE』の恋敵は全く違っていて、むしろ、主人公の存在を認めているものですから、主人公も恋敵を敵視することは今のところありません。
こういう展開は今までのるーみっくわーるどではなかっただけに、とっても新鮮で恋敵が登場していようとも安心して見ることができるのです。
あとはどのタイミングでヒロインが主人公のことを名前で呼ぶようになるか、でしょうね。
今はまだ名字で呼んでいますけど、恋敵を名前で呼んでいるだけにいつまでもそういうわけにはいかないでしょう。
その時にはまたひと波乱ありそうですが、まだヒロインに対する恋敵が登場していませんし、登場したときはどのような扱いにするのかが今後を占う試金石となることでしょう。
『犬夜叉』ではヒロイン・日暮かごめに対して、桔梗という、これまたるーみっくわーるどではあり得なかった恋敵が登場していたんですけど、残念ながら恋敵の位置づけまで行ってませんでした。むしろ戦友扱いでしたし、登場後、しばらくして主人公・犬夜叉と桔梗の間には何の憂いもなくなってしまっておりました。
できるなら、『境界のRINNNE』では、五体満足で『犬夜叉』でいう桔梗のような存在が登場し、かつ主人公も彼女を無碍にしないという話を作り出せれば面白いな、と思います。
ただ、高橋留美子先生は女流作家だけあって、ヒロインを傷つけるような真似はまったくしないんですよね。
現に、これまでの作品でも主人公はボロ雑巾のような目に遭っても、ヒロインはビンタ一つかまされたことはなく、しかも常に周りからも守られてきてたのです。
ホント、この待遇の差は如何ともし難いものがありました。
はてさて、はたして今回はどうなることやら。
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