昨日、子供手当と公立高校実質無効化に関する法案が衆院を通過した。
年度内に決まれば4月より施行され、少子化対策の一環として効果が期待できるものと思われる。
お馬鹿な大手マスコミと思考停止の自民党はバラマキとザイゲンを連呼して、世論調査という錦の旗のつもりを振りかざしながら反対が多い、などとのたまっているわけだが、じゃあ、お前らは少子高齢化社会に歯止めをかけ、どうやれば解消できるかの妙案を一度でも出した事があるのか?とツッコミを入れたくなる。
少なくとも私は聞いた事が無い。自民党と大手マスコミは施設を充実させるだの、環境を作ってやるだの言っているが、これははっきり言って本末転倒になる事間違いなしだ。
要は旧来どおりの公共工事に勤しむ、と言っているようなものなのはもちろん、どれだけ施設や環境を充実させようが、利用する人間がいなければ、文字通り『ハコモノ』に過ぎず、維持費等も考えれば、何の足しにもならないばかりか、不必要な出費を増やすのみで、それこそ、財政を圧迫する元凶になるし、事実、去年の8月30日までは間違いなくそうなっていた。
利用する人を増やすのがまず第一である。学校にしろ、保育所にしろ、施設を利用する人がいない限り、在る意味は無い。
その点で子供手当てや高校無償化は利用する人を増やす施策であり、利用者が増えれば、施設自体の収入で環境を充実させられる。
順番としても間違っていない。なのに、『少子高齢化問題』を喚きながら、何ら対策を講じない連中がザイゲンだのバラマキだの言っているのだから頭の悪さも大概にしたほうがいいんだけど、残念ながら、この姦言を鵜呑みにする連中はやっぱり多い。
子供のいる人たちの大半は歓迎しているのかと思えば、新聞テレビを信じきって「もっと他に何か遣うことがないもんかね」と言っている。
ちょっと待てと言いたい。
じゃあ聞くが、「もっと他の何か」ってのは何を指すんだ?
自民党や大手マスコミが言う『他の何か』ってのはハコモノ作りを指すんだけど、自民党政権を見てきながらそんなことも想像つかないのか?とか思う。
子供手当てや高校無償化は紛れも無く国民に対する税金の還元だ。
今までムダに使われまくってきたことを思えば、はるかにマシな使い方だというのに、どうして、それが理解できないのか。
バラマキってのは何の目的も無いものを指し、去年の給付金がそれに当たる。子供手当てや高校無償化は明確に少子化対策と銘打っているんだ。その点でも大きな違いだと思うのだが、老い先短い年寄り経営者が支配する大手マスコミと自民党からすれば少子高齢化を是正する必要が無いので、日本の将来なんてどうでもいいのだろう。
少しは思考力を働かせてほしいんだけど、どうして、自分で考えるというところが欠落しているのだろうか。
複雑にも難しくも考える必要が無いのに、自分たちが支払った税金が自分たちのために使われることに遠慮する理由が分からない。
ボランティア精神に溢れている、と言えば聞こえはいいかもしれないが、チーム競技でもない限り、自己犠牲の精神が美徳なんてのは単なる自己満足に過ぎず、実益がないのに、それは喜ぶべき事なのか?
日本人の奉仕精神の高さには尊敬の念を抱かないことも無いが、自己満足との区別がついていないことに溜息も同時に吐きたくなる。
実益がないと生活は苦しくなる一方なのに、本気でそれでいいと思っているのだろうか。
日本の常識は世界の非常識であることの一端が、またここにある。
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