「よく言うかどうかは知らないが、言葉通りの意味だろうよ」
「じゃあさ、現状を維持するままではジリ貧になることは解ってるんだけど、どうすれば良い方向に向かうのか解らないとき。あなたならどうする?」
「なんだそりゃ? 日本経済の話か?」
もちろん違いますよ。そもそも経済がジリ貧になることはあり得ません。ジリ貧になる時は国力が衰退したとき、すなわち悪政が国を滅ぼそうとそうとしているときです。
とと、どうやらこの二人の会話がまだ続くようで、
「とりあえず何でもいいから変えてみようと思うんじゃない? どうせ今のままでは何も変わらないんだし」
「まあ、そういうこともあるかもしれん」
「でしょう?」
少女は最後ににっこり笑い、
とまあ、どこかで見たような会話であることはさておき、とりあえず、これが日本の政治の現状でございます。
ちなみに、今のままでは何も変わらないどころか間違いなく悪化の一途を辿ります。主に『一般国民』の生活とか将来とか。
そんな中、昨日、民主党・国民新党・社民党・共産党が共同で提出した問責決議案が参議院で可決され、参院が審議拒否の姿勢を打ち出しましたから敢えて表現しますけど、めでたく! 事実上、国会が閉幕いたしました!
もう、衆院が勝手に審議を進めようが、二院制である以上、参院の審議なしで法律が成立することはありません。そして再議決もできません。
メディアでは「北朝鮮に対する貨物検査法案が廃案になるのは無責任だ」とか「肝炎対策基本法が廃案になるなんて人命よりも政局なのか」とか色めき立っておりますけど、だからどうした。どうせ中国とロシアが貨物検査なんてやるわけないんだから慌てる必要なんてどこにもないし、年内に決まればいい。肝炎対策基本法にしたってもっと早くやるべきなのを今になって急にやり出したことはスルーなのか?
と、考えてくれる国民が多いことを願うしかないんだけどこればっかりはなんとも言えませんね。
ただ廃案になった中には国民の不利益をもたらす法案の方が多いんだから、それもちゃんと報道してほしいんだけど、まったく報道する気なさそうです。
その一つがこれ。
今国会が事実上、閉幕し、審議中の残りの法案がすべて廃案になったということは!
そう!
児童ポルノ禁止法改正案 は廃案 になったということです!
まあ、少なくとも臨時国会までは審議されることはありませんし、どうやら表現の自由はしばらく守られるようです。そもそも肝炎対策基本法にしたって臨時国会で審議するんだから何も今、騒ぎ立てる必要はないし、被害者には悪いけど、今の今まで手を付けてこなかったことを選挙の点数稼ぎで慌ててやっている、という現実をもっと見てほしいものです。
だから文句の言い方としては「人命より政局なのか?」ではなく「何で今までやらなかったんだ? もう会期末じゃないか」が適切なのです。
そもそも成立するかどうかも怪しいのに政局の責任にしないでほしい。本来、先にやるべき法案を無視したんだから、その矛先はそういう風に向けるべきであって国会に向けるべきじゃない。そういう姿勢がまた、メディアを偏向報道に走らせるということを知ってもらいたいものです。
被害者には申し訳ないが、文句を言うべき矛先を間違えています。
さて、先にも言いましたけど大多数の国民は今国会が閉幕したことにより廃案となった
児童ポルノ禁止法改正案に対して大げさでなく心から喜ぶべきです。
7月11日と
7月12日の二日に渡って書いてきたんだけど、この法律は絶対に成立させちゃいけないもので、児童ポルノという言葉を隠れ蓑に冤罪を助長し、表現の自由を踏みにじり、文化崩壊をもたらす最悪の法案だったのです。
なぜなら何度も言いますけど、あまりに基準が曖昧すぎて国民総犯罪者扱いにできるものだから。
臨時国会からもう一度、審議に入るかもしれませんけど、ぜひ、基準を明確にし、単純所持禁止にするなら入手経路を限定してほしいところです。
ただ、私は頑なにこの法律を成立させる大義名分は存在しないと思っています。なぜなら日本では性犯罪は(規制している)各国よりもはるかに少ないから。
ですから、はっきり言ってしまえば改定する必要性なんてどこにもないので、それこそこんな欠陥法案を審議するくらいなら、頭から廃案にしてその分を肝炎対策基本法と言った大切な法案に時間を割けばいいと思います。
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