今日、北海道11区選出の衆議院議員・石川知裕氏が『政治資金規正法違反の容疑』で起訴された。
無茶苦茶な話である。現職で、しかも今回、初めて国会の場に立つ有権者が選挙で選んだ新人議員を、その職務を遂行させることなく逮捕して起訴だというのだから、この国の主権者である国民の意思を完全無視した暴挙としか言いようがない。
なぜ、暴挙と断言するかというと、どんな違反かと中身を検証せずに『虚偽記載』という難しい漢字に騙されて非難する連中が、日本人の特に団塊世代以上やオバタリアンに多いのは頭の痛い話ではあるが、難しい言葉を並べようが要は『書き間違い』だからである。
それが故意であれば確かに悪質かもしれないが、そんなもの、その場にカメラと録音テープを回していない限り証明のしようがない。
つまり、これで立件できるとすれば、言い掛かりレベル以外の何物でもないということになる。なんせ『言った、言わない』の水掛け論にしかならないし、どっちが嘘を言っているかなんて分かるわけがない。判断は聞いた第三者の裁量に委ねる他ないのである。
ちなみに自民党・二階俊博氏の場合は、まったく同じ罪状で、その秘書は逮捕もされていないし、略式起訴の罰金100万で済んでいる。他の名前が挙がった自民党議員は取り調べすらなかった。
書き間違いにしちゃえらい高い罰金ではあるが、小沢氏の場合は大久保秘書は二回目の逮捕起訴で石川衆議院議員も然りだ。すげえ差だな、おい。
もっとも、このことに気付いていない新聞テレビマンセー共はたくさん居るわけで、ホント、嘆かわしくなってしまう。日本の常識は世界の非常識なんだけど、はたして世界は今回の起訴と日本マスコミの報道の仕方をどう見ただろうか。言っておくが、インターネットを通じて世界中にこの茶番劇は駄々漏れなのである。
普通に考えれば「これを国会直前に、しかも国民が選出した議員を逮捕して、それもあんなに大騒ぎするほどのことか?」と目が点になったことだろう。
ついでに「日本は民主主義国家じゃないな」と太鼓判を押されたに違いない。
なんとなくだが、日本人はいい加減気付いた方が身のためなんだけど、知らぬ間にどつぼという底なし沼にずんずん沈んでいっているのではなかろうか、とか思う。
さて、石川氏が起訴されたってことなんだけど、あれだけ『供述リーク』があったにも関わらず、小沢一郎民主党幹事長は不起訴となった。
お馬鹿な日本マスコミは検察に小沢氏が圧力をかけた、とか言っていたが、ここまで来ると、もうちょっと捏造のアイディアを出した方がいいと思う。数はかなりいる気がする『よっぽどの馬鹿』なら真に受けるかもしれないが、もし、本当に小沢氏が検察に圧力をかけられるなら石川氏他二名も不起訴になっている。
識者の中には「小沢氏と検察が手打ちした」と見た人もいたけど、こっちの方がまだ信憑性はありそうだが、これも推測の域を出ないし、どんな手打ちをしたのかが想像できない。いや想像できないこともないが、取調室の可視化法案潰しを小沢氏に依頼したとしても、これは小沢氏は迷わず反故するだろうから意味は無い。まさか契約書なんて交わせないだろうし。
それはさておき、小沢氏不起訴となると、毎日駄々漏れだった、あの怒涛のような『関係者による』供述リークって何だったんだ?という話になる。
当然だろう。
あたかも石川氏や大久保氏が「小沢氏の指示で」と喋っていたような文章だったんだから、当然、政治資金規正法違反容疑に小沢氏が関与していたという風にしか受け取れない。ところが実際は小沢氏は不起訴となったということは、供述自体が存在しなかったことになる。ということは、あの供述リークは、マスコミの主張通り『検察リーク』は無かったことになるが、となるとマスコミが取材もせずに勝手に話を作っただけになるぞ。
おいおい。想像でモノを書くのは小説家の仕事であって、マスコミの仕事は取材した事実を書くことじゃないのか? これで新聞テレビの連中は自分たちの記事が全部デマカセであったことを暴露してしまったということだ。
でなければ、検察が供述リークをしていたのに、土壇場で新聞テレビを裏切ったって話になる。まあ、どっちにしろ、マスコミは信頼を完膚なきまでに失墜させた、ってことには変わりないけどな。
……もちろん、ちゃんと想像力が働いている人間にしか言えないことだけど、悲しいかな、日本人の特に団塊世代以上は騙されても騙されても、「自分は騙されていない」と思い込んでいる頑固な人種なだけに、日本で振り込め詐欺が後を絶たない理由が良く分かる。
ところで、昨日の話になるのだが『週刊朝日』の編集長・山口一臣氏とフリージャーナリストの上杉隆氏が『出頭要請』を東京地検から受けたそうだ。
理由は先日発売された2月12日号の内容についてだそうだが、いよいよ検察もヤキが回ったようで、言論封鎖に乗り出したようである。

言っておくが、国民の大半は新聞テレビ以上に週刊誌の記事なんて信用していない。かく言う私もテレビ新聞ほどではないが週刊誌を信用していない。色々な情報を収集して、自分なりの見解に基づいて判断するようにしているので、新聞、テレビ、週刊誌、インターネットの情報媒体を鵜呑みにすることはない。
しかし、今回の『週刊朝日』の記事は、取材可能な記事であることだけは確かだ。これを検察が否定するなら、取調室を可視化するしかない。
なぜなら被害者の女性にしろ、女性の子供にしろ、子供の通っている保育所にしろ、当然、検察から圧力がかかっていると見るべきで、もう、正確な回答は得られないからだ。なんせ強要は東京地検の得意技だしな。
検察が「そんなことはしていない」というのであれば、「じゃあ実際見せてみろ」って切り返しができる話である。
東京地検が潔白を証明したいなら、お仲間で口裏合わせができる記者クラブ以外の記者、海外記者、フリーランスをすべて呼び、完全オープンの場で会見を開く以外、方法は無い。
ただ、『週刊朝日』の記事も真実という保証がないのも確かだ。何と言っても当事者以外、証明できない事件だから。
はてさて、どっちが本当のことを言っているのやら。
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