最近ではアンソロジーとか同人誌とか、いわゆる原作を元にした二次創作がコミケを中心に今では世間一般でも知れ渡るようになって、インターネットの普及に伴い、その認知度や注目度も昔とは比べ物にならないほど上がっております。
かくいう私も別館は二次創作サイトでありますが。(笑)
で、二次創作というものは当然、元になる原作のファンであることが大前提で、昔から子供たちは好きなマンガやアニメの絵を友達同士で描いて色塗ってとやっていたわけだけど、でも本当に上手く描けるのは美術に秀でたごく一握りの才能を持った人間だけでした。
しかし今はPCが発達して、学校の授業くらいの美術レベルでもCGソフトがハイレベルな絵を可能にし、同時にインターネットという交流媒体が全国のファンの距離を一気に縮めて部屋にいながらお互いの作品を見せ合うことができるようになりましたから、ある意味競って自分の作品を発表するようになっております。
同じように昔はオリジナルキャラクター=マイキャラと言えば羞恥の対象でしかなかったものが今では一種のステータスにまで発展しました。
しかも商業誌でも平然とゲームや漫画の二次創作コミックを出版するようになり、まあおかげで私は
五條さやか先生というそろそろ登ってきたんじゃないかと思える方の作品に出会えましたの、これはこれでいいんじゃないかと思います。
が、しかし。
これは私の想像でしかないんですけど、これだけインターネットを通じて二次創作が氾濫しますと原作者は何とも辛いんじゃないかと思うのですよ。
なぜなら原作者本人がやりたかった話が既に二次創作でできていないとも限らず、また、今までは情報が極端になかったものですからある程度、自分流でやっていけたのでしょうけど、これだけ数多くの二次創作がありますとそれに負けるわけにもいかず、かといってネタの重複もできないでしょうからうんうん唸っているような気がしてならないんですよね。
しかも、私のような例外もありますけど、二次創作の基本はカップリングとエロス。
原作で、少なくともCPは二次創作以上のものを作らなければならず、安易なラブシーンを入れることができなくなったのは原作者は苦しんでいるのではないでしょうか、とか思います。
特に売れている作家さんは今後、本当に難しいでしょうね。
と言っても、よく読んでみれば漫画の中に二次創作っぽいネタを仕込んでもありますから、案外原作者は新しい方向性を見出しているのかもしれませんが。